※前田安正『しっかり!まとまった!文章を書く』を参考にした
目次
はじめに
今回ご紹介するのは「短くしか書けない人のための文章術」です。
「なぜ」「どうして」を押さえる、など基本をしっかり意識すれば、どなたでもある程度の分量の「まとまった文章」は書けるはずです(たぶん)。
それではポイントを以下に述べていきます。
短くしか書けない人の文章術【ポイント】
5W1Hを意識し、足りない要素を継ぎ足す
5W1Hとは、What(何)、Where(どこ)、When(いつ)、Why(なぜ)、Who(誰)、How(どんな)のことです。
短い文章はこれらのいずれかが欠けていることが多いです。
5W1Hの足りないものを補うことで、長い文章にすることが可能です。
<例>ハンバーガーを食べました。
<改善例1>私は(Who)今日の昼に(When)、自宅近くのお店で(Where)大きな(How)ハンバーガーを食べました。割引クーポンを持っていたからです(Why)。
<字数の増加>13字→49字
Why(なぜ?)を書いていくと、文章は自然にどんどんつながっていく
ある文章を書き、(次はどうやってつなげようかな?)と悩むことがあります。
そんなときに役立つのがこの方法です。
<例>ハンバーガーを食べました。
<改善例2>ハンバーガーを食べました。なぜなら駅前に新しいハンガーショップができていたからです。私は新しいものが好きです。新しいものに触れるとき、とてもワクワクするからです。
<字数の増加>13字→81字
「伝えたい感動」を具体的に表現する
「意味」をきちんと含ませることは、文章をよりよく見せる上で非常に有効です。
意味のない文章を読まされるのは、ほとんどの場合苦痛です。
「伝えたい感動」をしっかり表現することは、文章を長くするだけではなく、それを読んだ人が受ける印象を良いものにします。
<例>ハンバーガーを食べました。
<改善例3>ハンバーガーを食べました。お肉がジューシー、野菜がシャキシャキ、バンズがふかふかで、私が今まで食べたものの中で一番だと思いました。今度一緒に食べに行きませんか。
<字数の増加>13字→80字(さりげなくデートにも誘えます)
つなぎ(順接)の「が」を使わない。文を二つに分ける
順接の「が」は、話し言葉では自然に使われますが、書き言葉ではあまりよい使い方であるとは言えません(ちなみに、この文章の「が」は逆説の「が」です)。
<例>悩んだのですが、ハンバーガーを食べました。
<改善例4>お昼に何を食べようかな、と私は悩みました。友人に誘われたので、ハンバーガーを食べました。
<字数の増加>21字→44字
数字やデータを活用する
<例>ハンバーガーを食べました。
<改善例5>550円のハンバーガーを食べました。話題のハンバーガーレストランのものです。聞くところによるとそのチェーン店は今年、日本に店舗を3つオープンしたらしいですよ。
<字数の増加>13字→79字
「起承転結」に当てはめて考えてみる
「起承転結」はとても便利な考え方です。
「起」で状況を説明し、「承」で話を膨らませる。
「転」で意外なところへ展開し、「結」で締めます。
慣れるまで苦労するかもしれませんが、私はこの書き方が大好きです。しばしば使っています。
<例>ハンバーガーを食べました。
<改善例6>朝から何も食べていないことに気がつきました(起)。パンを食べようと思って街に出ました(承)。しかし行きつけのパン屋さんは定休日でした(転)。隣にハンバーガーのお店ができていたので、そこでハンバーガーを食べました(結)。
<字数の増加>13字→97字
おわりに
内容の膨らませ方、文と文のつなげ方、書くべきことの引き出し方など……
『しっかり!まとまった!文章を書く』は自由自在に書くための基本を教えてくれる本です。
しっかり読み、実践してみることで(文はこうしてつないでいけばいいのか!)と眼から鱗が落ちるかもしれません。私はコンタクトレンズをつけたまま読みましたが、それが落ちました(嘘です)。
ちなみに私は特にハンバーガーが大好きだというわけではありません。
過去に書いた「読書感想文」はこちらから。
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