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伊坂幸太郎について
伊坂幸太郎は1971年生まれの日本の小説家。
デビュー作は『オーデュボンの祈り』です。
宮城県仙台市に住んでいることが知られています(よく見かけられるとか……)。
映画化された小説も多く(『重力ピエロ』『グラスホッパー』)、子どもからお年寄りまで楽しめる作品が多いことが特徴です。
また軽妙な文章と、印象に残る会話・セリフによって、読書初心者にもオススメの作家です。
人生について深く考えるきっかけになるような本もあります。
今回は私が選んだ10冊をランキング形式でご紹介します。
伊坂幸太郎の小説を読んだことのない初心者も熱心なファンも、参考にしていただけると幸いです。
伊坂幸太郎おすすめ小説文庫本ランキング
第10位『グラスホッパー』
殺された妻の復讐のために生きる「鈴木」。ナイフ使いの殺し屋「蝉」。自殺専門の殺し屋「鯨」。
三人の視点が絡み合い、殺し屋のダークな世界を描かれています。暴力と殺人、死が淡々と積み重ねられていく。
2015年に映画化した伊坂幸太郎のおすすめ文庫本。
【関連リンク】「【800字書評】伊坂幸太郎『グラスホッパー』|殺し屋の論理と不条理」
第9位『アヒルと鴨のコインロッカー』
引越し先で出会った長身の青年。「一緒に本屋を襲わないか」という提案に、なぜか乗ることに。しかも標的は広辞苑。
過去と現在が交互に語られ、しだいに全貌が明らかになっていく。
青年は、どうして広辞苑を欲しがったのか?
第8位『砂漠』
舞台は東北の某国立大学。そこに在籍する5人の大学生が過ごした青春。
次々と起こる事件と、日常(麻雀や合コン、学園祭)……。
社会という「砂漠」に出発する直前のきらめきを描く、伊坂幸太郎のおすすめ青春小説。
第7位『マリアビートル』
酒に溺れるの元殺し屋「木村」。小ずるい中学生「王子」。腕利きの二人組「蜜柑」と「檸檬」。アンラッキーな殺し屋「七尾」。
彼らは同じ新幹線に居合わせる。本作品は、殺し屋たちの狂想曲だ。
『グラスホッパー』とのリンクもあり。あわせて読みたい伊坂幸太郎のおすすめ小説。
第6位『死神の精度』
ミュージック好きの死神・千葉は雨男。雨の中を人間の生死を決める仕事をこなしていく。
彼は7日間の調査の後「可」か「見送り」を判断する。
クールだがどこか温かい死神による、伊坂幸太郎のおすすめ短編集。
【関連リンク】「伊坂幸太郎『死神の精度』―死神のものさしはけっこうゆるゆる」
第5位『重力ピエロ』
<春が二階から落ちてきた>
私と弟は、半分しか血のつながりがない。
連続放火犯と遺伝子解析の技術。血のつながりや遺伝子から、開放されることができるのだろうか?
岡田将生と加瀬亮などが出演し、2009年に映画化された。
第4位『ゴールデンスランバー』
首相の暗殺。無実の主人公は、その犯人として追われる立場に。巨大な陰謀と、執拗な追手。
彼は無実を証明することができるのか? 無事に逃げおおせることができるのか?
2008年本屋大賞を受賞した伊坂幸太郎のおすすめ小説。
第3位『魔王』
「魔王」とその後日譚である「呼吸」を収録。
超能力を持った兄は、独裁者に立ち向かう。弟は、何ができるのか。大切なのは、自分の頭で考えること。
「魔王」とは何か? 読後にその意味を深く考えてしまう一冊。
第2位『陽気なギャングが地球を回す』
嘘を見抜く達人とスリの天才(どんな財布も盗む)、トーク力に優れた演説の名人、とても正確な体内時計を持っている女。
彼ら四人組は特技を活かして銀行強盗を成功させる。しかしその金は別の強盗団に奪われてしまう。取り返すべく追跡するが……。
痛快・軽妙でテンポよく展開する、まさに「陽気な」物語。
伊坂幸太郎のおすすめエンタメ小説。
第1位『オーデュボンの祈り』
<胸の谷間にライターを挟んだバニーガールを追いかけてるうちに、見知らぬ国へたどり着く、そんな夢を見ていた。>
未来が見通せるカカシ、殺人を許された男、嘘しか話さない画家。コンビニ強盗に失敗した主人公が気づいたとき、そこは珍妙な住人が暮らす見知らぬ島だった。
未来が見えるカカシは殺される。カカシは自分の死を予感できなかったのだろうか? それともあえて殺されたのだろうか?
鮮やかな伏線回収と、表現された絶対的な悪意。心に残る会話と胸が躍る物語。
伊坂幸太郎の原点にして頂点の小説だと私は思います。
おわりに
今回ランキングに掲載できなかった伊坂幸太郎作品にも良い小説はあります。
- フィッシュストーリー
- オー!ファーザー
- ラッシュライフ
- 首折り男のための協奏曲
- モダンタイムズ
- アイネクライネナハトムジーク
- チルドレン
- 終末のフール
伊坂幸太郎作品を気に入った方はぜひお手にとってみてください。
その他の「おすすめ小説」はこちらから。
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