こうして私は一晩で読書感想文を4本書きました。

ジャンル別の読書感想文の書き方

 「読書感想文を書かなければいけない」
 「課題で読書感想文が出た」
 「読書の感想を書き残しておきたい」

 とは思うものの何から書いていいかわからない……
 そんな悩みがありませんか?

KKc
実は読書感想文を書くためにはコツがあるのです。
 そしてそのコツを押えることで、誰でもある程度の長さの読書感想文を書くことができるのです。

 この記事では文章を4つのジャンルに分けて、それぞれについて読書感想文の書き方を伝授したいと思います。

 

文章を4つにジャンル分けして読書感想文を書く

 

 読書感想文を書くためには、まずはじめに自分がどんなジャンルの文章について読書感想文を書こうと思っているのかを知らなければいけません。
 ジャンルを知ることが、読書感想文を書く第一歩になるのです。

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ジャンルは大きく分けて4つです。

 ①説明文
 ②論説文
 ③小説
 ④随筆(エッセイ)

 では、ひとつひとつ読書感想文の書き方をレクチャーしていきましょう。

 

「説明文」の読書感想文の書き方

 

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 「説明文」とはあることについて(わかりやすく)説明した文章です。
 新聞や、池上彰さんの文章などが例です。
 説明文は何かを説明した文章なので、感想文は、その何かに対する感想を書けばいいのです。

 

 便利な書き方のタイプは主に2つです。
 たとえば「日本の人口は約1億2700万人で,だんだん減少している」という説明文について書くとします。

 

【勉強型】(あれはこうだと思っていたけど、違ったのか。ふむふむ)

例「日本の人口は1億3000万人くらいだと思っていたが、予想より少なかった」

 

【似ている型】(じゃあもしかして、あれもこうなのでは?)

例「日本の人口はだんだん減っているのか。すると欧米の国もそうなっているのでは?」

 

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ふたつを組み合わせるのも有効です。

 「日本の人口は1億3000万人くらいだと思っていたが、予想より少なかった。だんだん減っているのか。世界の人口はどれくらいだろうか? もしかすると世界全体でも人口が減っているのでは?」

 まあ、世界の人口は今のところ増え続けているのですが、書き方の例ということで。

 

 

「論説文」の読書感想文の書き方

 

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「論説文」とはあることについて筆者の考えを述べた文章です。
 この記事もそうです。「読書感想文の書き方」について私の考えを述べた文になっています。

 そんな論説文の読書感想文の書き方は3つ。
 たとえば「じゃんけんは迷ったらパーを出せば勝てる。なぜなら人は難しい手の形(チョキ)を作りたがらないからだ」という論説文について書くとします。

 

【キーワード型】(筆者がキーワードとして使っている言葉について書く)

例「筆者は”人は難しい手の形を作りたがらない”と考えている。私はそう思わない。なぜなら……」

 

【比較型】(筆者が何と何を比べているのか、どの点で比べているのか)

例「筆者はじゃんけんの三つの手について、”形の作りやすさ”の点で比べている」

 

【賛成・反対型】(筆者の考えに自分は賛成か、反対か。またその理由は)

例「私はじゃんけんはグーが一番強いと思う。なぜならさっき10人と一回ずつ勝負しすべてグーを出したが、8回勝ったからだ」

 

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こんな感じです。

 

「小説」の読書感想文の書き方

 

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「小説」とは人物、場所、出来事などを想像で創った文章です。
 おそらく「読書感想文」というと小説について書くことがいちばん多いのではないのでしょうか。

 なので書き方のパターンも多く用意しました。
 たとえば太宰治『走れメロス』について書くとします。

 

【現実との違い型】(現実と小説世界の違いに注目する)

例「絶対戻ると言ってメロスは走りました。でも現実の悪い王様だったら、牢屋に入れて逃がさないと思います。なぜなら……」

 

【裏側想像型】(裏ではこんなことがあったのでは?)

例「メロスは運動が実は苦手だったと思います。いったん村に戻ってから熟睡しています。体力のない証拠です」

 

【自分だったら型】(自分がもし登場人物だったら? こいつはこうだからすごい)

例「もし私がメロスだったら、途中で走るのをやめるかもしれません。メロスはすごい」

 

【心の変化型】(登場人物の感情が変わるところについて書く)

例「メロスは話を聞いただけでかっとなって王様のところへ行きます。正義感の強い人だと思います」

 

【人間関係型】(人物関係に注意して読む)

例「メロスとセリヌンティウスは親友です。その友情に心を打たれて王様も友達になりました。友だちは友だちを呼ぶんだな、と思いました」

 

 読書感想文を書く上で最も重要なのは「小説の雰囲気」をつかむことです。明るい話なのか暗い話なのか、熱い話なのか悲しい話なのか……それらを念頭に置いて読み進めることが肝心です。

 

 手前味噌ですが参考までに→「読書感想文の本棚」、「行こう。俺が殺される場所へ―太宰治『走れメロス』【読書感想文】
 ここに挙げた5つの方法が大きな柱になっていると思います。

 

「随筆(エッセイ)」の読書感想文の書き方

 

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「随筆(エッセイ)」とは体験や考えたことを述べる文です。

 

 見たり聞いたりしたことをどう思ったか、という文章です。
 随筆を読むにあたって大事なのは「筆者の立場を押さえること」です。
 その文章を書いた人がどんな人物でどんな立場にいる人なのか、わからないまでも考えることがよい読書感想文を書くための秘訣です。

 

 たとえば「近所で桜が咲いた」というエッセイをとりあげてみましょう。

 

【ほめる型】(著者の新発見についてほめる)

例「私はいつも人から咲いたよ、と教えられてはじめて桜を見る。だから外に出るたび景色をちゃんと観察している著者はすごいと思う。私も今年こそ桜の開花を発見したい」

 

【自分は型】(自分の体験にからめる)

例「ニュースによると、私の住んでいるところはまだ開花しなさそうだ。まだまだ寒い日は続く」

 

【ジャンル別】読書感想文の書き方、おわり

 

 私の読書感想文の書き方は以上です。
 文章のジャンルを意識することで、読書感想文はぐっとラクに書くことができます。

KKc
ぜひ、お試しください。

 

 

おわりに

KKc
お読みいただきありがとうございました。

 

過去に書いた「読書感想文」はこちらから。

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読書感想文の書き方についての本を出版しました。おすすめです。