目次
あらすじ
富士山の見える場所に住むシュウ(周)はクラスで孤立していた。
おじいちゃんの暮らすスリランカへ行くことに。
そこで出会った茶摘みの女の子・ジャヤの抱く誇りと希望に元気をもらい、シュウは日本に帰る。
【読書感想文】原稿用紙3枚(1200字,60行)
茶畑、富士山、といえば、静岡県がイメージされます。
私は一度だけ訪れたことがあるのですが、お茶もお魚もおでんもハンバーグもおいしい、よいところでした。今年また行く予定があるので、とても楽しみです。
『茶畑のジャヤ』はスリランカが舞台です。
勉強が得意なシュウ(日本人)は、そのせいでクラスでいじめられ、学校へ行けなくなります。
誰だって、自分よりも優れた人に対して、あまりよくないイメージを持つことはあります。
不幸にもシュウのクラスではみんなのそのような気持ちが集まって、シュウは傷ついてしまいました。
いじめられ、仲間はずれにされ、心に痛みを抱えてしまったシュウは、おじいちゃんに誘われて、外国・スリランカへ向いました。
日本という「(日本人という)仲間がいるはずのところ」が「仲間がいないところ」に変わってしまったので、シュウは落ち込みました。そこでスリランカという「(はじめから)仲間がいないところ」(おじいちゃんはいますけど)で、リハビリというか、心のトレーニングをさせようという(両親あるいはおじいちゃんの)ねらいがあったのでは、と私は思います。
さて、シュウはスリランカでジャヤやセナと出会いました。彼女たちの言葉はとても印象的です。
<たくさん想像できる人は、人を殺さない。悲しみが想像できるから>
<ちがうこと、悪くないし、ちがうこと、きらったら、だめ。人はみんなちがう>
私たちが生きるこの世界には、一人だって自分と同じ人はいません。そんな当たり前のことを、私たちはうっかり忘れてしまうことがあります。「灯台下暗し」ということわざもあります。
他人の気持ちを想像すること、想像力を働かせることは、生きていくうえでとても大切なことだと思います。
そして、その想像した誰かの心がもし自分と違っていたとしても、その人を嫌わないこともまた、大切だと思います。
なぜなら私たちは違って当然だからです。たとえ自分のクローンだって、絶対に自分とは違う人間になります。
違いを嫌がるのではなく受け入れること。そのような態度を獲得したとき、シュウは周囲につぶされることのない「大人」になりました。
私もそうありたいと強く思います。
(56行,原稿用紙2枚と16行)
おわりに
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