目次
あらすじ
クリスマス倒産が決まった子供服メーカーの社員と、元恋人である同僚。
別居中の両親に仲直りしてもらいたい少年。
図らずも裏家業に身を落としたチンピラたち。
愛を求めつる人々に聖夜の奇跡は起こるのか?
感想
(クリスマスに読みたい本は何だろう?)と考えてみた。
それでこの小説のことを思い出した。
でも(なんだかおかしいぞ?)と引っかかる感じがしたので、ちょっとだけ考えてみました。
クリスマスって、誰かと過ごしたいという方が多いのでは。
どこかへ出かけたり、出かけないとしたら自宅でゆっくり過ごしたり。
たぶんそういう方々って、クリスマスに本は読まないと思う。断言できます。
イルミネーションや鶏肉料理、スイーツの輝きに負けてしまって、読書は影を潜める。
季節的要因によって、一時的に本への気持ちが薄れると私は思います。
「ちょっと待ってくれ。私は断固本を読むぞ」という方もおられるかもしれない。
それは重々承知しています。
ただこれは私の想像なのですが、そのようないわゆる「本の虫」「活字中毒」を自称される方々は、クリスマスに興味がない、あるいはクリスマスよりも読書を重要だとみなしている。
ゆえにクリスマス的なものには目もくれずに、当日も部屋にこもってほっこり読書するのだと思います。
ということは、元よりクリスマスに関心を持たない性分であるなら、もし仮に「クリスマスに読みたい本」なるものを提示されたとしても「ふーん。そっか。メーリークリスマース(棒読み)」のような回答が返ってくるにちがいない(違いない!)。絶対読みませんよ。私なら読みません。
と、いうことで有川浩『キャロリング』はクリスマスに起きた奇跡を描いた小説で、私は(クリスマスに読みたい本だな!)と直感したのですが、上記のような理由でかなりの日本人には、需要がないと考えています。
でも私は、「需要がないから書かない」という理路が導かれず、またそのような選択をとることを避けられることがブログの長所のひとつだと思っていますので、こんな感じのことを書きました。
有川浩『キャロリング』はクリスマスの読書にぴったりの本です。
物語中の不幸の連鎖に涙しますが、前向きに生きてゆく元気をもらえる本です。
私は前向きにこの文章を書きました。
クリスマスにおすすめです(ちょっと自暴自棄?)。
おわりに
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