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少女は卒業する
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朝井リョウ『少女は卒業しない』の800字書評です。
廃校が決まった高校の「最後の」卒業式。高校3年間なんてあっという間だ。廃校になるならないは関係なく、その日は少女たちにとって「学校最後の日」。
7人の少女の視点から描く7編の「別れの物語」。
好きだった司書の優しい先生、退学してしまった幼なじみ、生徒会の先輩……などなど。
甘酸っぱいぞこれは。
年頃の高校生が経験しうるありとあらゆる「青春」が詰まった恋愛(連作)短編集。
あなたは屋上で告白をした(受けた)ことがありますか? 作中ではします。
あなたは夢を追って学校を中退したことがありますか? 作中ではします。
あなたは全校生徒の前で好きな人のことを発表したことがありますか? 作中ではします。
あなたは大切な人と卒業で進路が分かれてしまったことがありますか? 作中ではします(これはけっこうありそうだな……)。
「卒業」といっても大部分の人は自分が卒業するところは今後も引き続き存在していると思う。
朝井リョウ『少女は卒業しない』はその卒業した場所が、物理的に心理的にも「戻れない」場所になってしまう。
それはただ単に「卒業する」ことよりも大きな喪失感を伴うものであると思う。
その「喪失感」といかに向き合うか。
「卒業したくない」と喪失感を抱えたままで生きていくか、それとも新しい世界で喪失感を埋める何かを見出すか。
「さよなら」をうまく成しとげられたら、人はもはや「少女」ではない。
(611字)
作品情報
著者:朝井リョウ
おわりに/h2>
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