朝井リョウ『世にも奇妙な君物語』|タモリもサングラスを外す

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あらすじ

 『世にも奇妙な君物語』は短編5つを収録したおすすめ短編集。

  • 第1話「シェアハウさない」――一緒に暮らさない
  • 第2話「リア充裁判」――どれだけ「リア充」かが、評価されたとしたら?
  • 第3話「立て! 金次郎」――座らされた二宮金次郎の像
  • 第4話「13.5字しか集中して読めな」ネットニュースへの皮肉
  • 第5話「脇役バトルロワイアル」――脇役あるある。最後に読むとより楽しめる

感想

 私の予想ではたぶん続編が出ます。
 映像化もされます。それが「世にも奇妙な物語」としてかどうかはわからないですが、少なくともそれを意識した雰囲気のものになると思われます。
 オファーを著者に出したならば「ぜひ」と答えるであろうし、製作するときになっても、「世にも奇妙な物語」風にするという(暗黙の)ガイドラインが存在するし、あと、短編集(というか1話完結)なので、構成を立てやすい。

 こんなに好条件な原作を、映像サイド(この呼び方は適切なのか?)が放っておくはずがありません。タモリ氏も本作品を読んだら(おっ!)と思わずサングラスを取ってしまうかもしれない(彼が驚いたときにサングラスをとるかどうかは定かではありません)。

 さて、まるでサングラスの色のように、『世にも奇妙な君物語』は「ダーク」な朝井リョウの小説である(強引な展開!)。

 著者が得意とするのは、直木賞を受賞した『何者』や、『桐島、部活やめるってよ』『武道館』『少女は卒業しない』といった「青春(若者)の甘酸っぱさとほろ苦さが、社会とどう関わっていくか?」のような主題だと私は思っている。

 『世にも奇妙な君物語』は、それらとはうって変わって社会風刺のムードにあふれた雰囲気の短編が中心。
 著者はドラマ「世にも奇妙な物語」のファンであり、(自分も原作のようなものを書いてみたい)と思いこのような小説を書いた。

 それは自分の得意なフィールドから離れることであり、アウェイで闘うことでもある。
 執筆はおそらく苦戦の連続だったであろうけれど、たぶんその経験は著者にとってすばらしい経験になったと思う(「引き出しが増えた」と形容するべきか)。

 著者は直木賞を受賞しながらも、未だなお成長の余地がある。まだ20代だし。
 朝井リョウの次回作も楽しみでやまない。色眼鏡を外させてくれるような、さらなる皮肉小説が個人的には希望です。

おわりに

KKc
お読みいただきありがとうございました。

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