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はじめに
宮部みゆきをご存知でしょうか? この記事までたどりついたあなたならきっとご存じでしょうけれど、念のため、少しご紹介させて下さい。
宮部みゆきの公式サイト(http://www.osawa-office.co.jp/write/miyabe.html)によると
1960年生まれ。東京都出身。
法律事務所等に勤務の後、87年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞してデビュー。
昭和の終わりにデビューした日本の推理小説家です。
宮部みゆきは日本の最も人気のある作家のうちの一人で、以下のような理由で熱心なファンを獲得し続けています。
- 昔の作品を今読んでも面白い。色あせない小説
- 急展開に次ぐ急展開で、気が付くと読み終わっている。没入できる話
- ラストシーンがどれも印象的。読後感がすごい
つまり、いつ読んでも面白くて、一気に最後まで読めて、幕切れが鮮やか。
そんな理由で宮部みゆきの小説は幅広い世代で読み続けられています。
今回は私の独断で10冊を選んでランキング形式でご紹介します。
宮部みゆきの小説を読んだことのない初心者も熱心なファンも、参考にして頂けると幸いです。
第10位 『楽園』
12歳にして亡くなった幻視ができる少年と、少年の絵に描かれた少女。少女は16年前に殺されていた。フリーライターの前畑滋子は二人の接点を手がかりにして、真相を暴こうとする。
宮部みゆき『模倣犯』のスピンオフ作品という位置づけだが、本書から読んでもじゅうぶん楽しめる。
物語は一枚の絵からスタートするが、最後に全ての伏線がつながり謎が明らかになる。ラストは大団円。感動したいという方におすすめの宮部みゆき小説だ。
第9位 『レベル7』
記憶を失った男女の腕に浮かび上がったのは「レベル7」の文字。
レベル7まで行ったら戻れない――と残して消えた女子高生。
記憶を取り戻そうとする男女と少女の運命が交錯したとき、事件の全貌が明らかになる。
タイトルで思わず手にとってみたくなる作品。
二つのストーリーが同時に展開し、結末に向け謎が謎を呼び二転三転する。
非常にスピード感のある宮部みゆきのサスペンス小説に仕上がっている。
第8位 『ソロモンの偽証』
クリスマスの朝に中学校の校庭に落ちて死んだ14歳の少年。これを発端に次々と巻き起こる事件の数々。それぞれの思惑が絡み合いストーリーは進んでいく。
とにかく長い! 文庫約700頁で六冊。
読み進めるのはかなり大変だが、読み終わったら至高の読後感を味わえること間違いなしの宮部みゆき小説だ。
第7位 『誰か』
平凡なサラリーマン・杉村三郎が遭遇したミステリーな話。
自動車で轢き殺された男の娘たちから依頼を受け、加害者を探す。
普通っぽい探偵役がどう事件に関わるのかが見どころの宮部みゆき作品。
第6位 『模倣犯』
「模倣犯」というタイトルの意味は最後まで読むとわかる。連続誘拐事件を扱った小説。
文庫で全5巻なので登場人物ももちろん多いが、ひとりひとり丁寧に描写されているので、感情移入しやすいと思う。
最終巻は急展開で、一気に読みきってしまう宮部みゆきの小説だ。
SMAPの中居正弘が主演で映画化もされた。
第5位 『ブレイブ・ストーリー』
宮部みゆきにしては珍しい、ファンタジー小説がランクイン。
両親の離婚話をきっかけとして主人公・ワタルは異世界へ旅立つ。そこで運命を変え、平穏な日常を取り戻すために。
やや重い内容だが、ゲームのような要素も混じっており、最後まで読みきれる。
読み進めるごとにワタル少年の成長が感じられる宮部みゆきの文庫作品。
第4位 『おそろし』
宮部みゆきは時代物の小説も書ける。『おそろし』は江戸を舞台にしたホラー小説だ。
短篇集のかたちをとるが、最後の話ですべてがつながる。
日常からちょっと離れてみるにはぴったりな怪談が5篇収録されている。
夏に読みたい宮部みゆきの納涼百物語。
第3位 『ぼんくら』
NHKのドラマにもなった江戸時代の捕物帳小説。「ぼんくら」と呼ばれた同心・井筒平四郎が活躍する。
どの事件にも人情が絡んでくるため、味わい深い読み味のミステリー。
人間味ある結末が用意されている。続編が読みたくなる宮部みゆきの本。
第2位 『理由』
宮部みゆきが第120回直木賞を受賞した社会派ミステリー小説。
マンションで殺されていた一家は、そこにいるべき人たちではなかった。彼らは「誰なのか?」「なぜ殺されたのか?」「犯人は誰か?」
インタビュー形式で語られる事件の全容。
『理由』の持つ魅力に惹きつけられ、一気に読破してしまうだろう。
あまりの面白さにぼうぜんとしてしまうであろう宮部みゆきの文庫本。
第1位 『火車』
宮部みゆき小説の「入り口」にうってつけの本だ。第6回山本周五郎賞受賞作。
休職中の刑事が、親戚から失踪した婚約者を探してほしいと頼まれる。彼女について調べていくにつれ、「彼女は別人かもしれない」と思いはじめ……
宮部みゆきの最高傑作といってもいいほどのミステリーの最高峰。
読んだら絶対後悔しない、最高に面白い宮部みゆきの小説だと断言しよう。
おわりに
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