『フラミンゴボーイ』読書感想文|フラミンゴより愚かな私

目次

あらすじ

あなたは「フラミンゴと話のできる少年」を信じますか?

イギリス人青年・ヴィンセントはフランス・カマルグを訪れた。

原因不明の高熱に襲われるが、運よく助けられる。

鮮やかなフラミンゴは笑ってもう帰らない。

 

読書感想文(2000字、原稿用紙5枚)

KKc
「フラミンゴより愚かな私」

思ってみれば、フラミンゴの姿はぼやっとイメージできますけど、細部まではわからないな、と考えて軽率にグーグル画像検索をしたら、思ったより赤裸々でびっくりしました。

 

「フラミンゴ」の由来はラテン語の「炎」だそうで、たしかに燃え上がるような体色をしているな、と思いました。

 

彼らの身体の赤は食べ物からきているようです。

 

野生のフラミンゴはエビ、ケイ藻、藻などに含まれる色素のおかげで赤くなっているようです。

 

人間の赤ちゃんも赤いですが、彼らは皮膚が薄くて血管が透けやすいから赤いのでしょう。

 

母乳が血液からできている、と聞いたことがあるので、赤血球のせいで赤ちゃんは赤いのか?とも思いましたが、母親から出る液体は特に赤くないので違いますね。

 

還暦のとき、おじい様がよく、赤いお召し物を身に着けていますけど、フラミンゴは全然関係がありません。

 

フラミンゴのように片足で立てるくらい筋肉がしっかりしていれば長生きできる、みたいなフィットネスクラブの広告を思いつきましたが、流行らなさそうです。

 

グーグル検索したところによると、日本の動物園の8割でフラミンゴが飼われているというデータがあるみたいですが、そんなに多いわりに、日本では「赤い=フラミンゴ」のイメージがあまり定着していないように思われます。

 

赤いもの、で連想されるのは、リンゴ、血液、広島カープ、スーパーマリオ、きつねうどんカップ麺、カズレーザー、嘘、マグマなどです。

 

個人的には緑のたぬきが好きです。

 

赤い動物、と限定しても赤毛のネコ、とか熱帯魚、とかを私は想像してしまいます。

 

日本人にとってフラミンゴの赤は他の赤に紛れてしまう赤ですが、フラミンゴたち自身にとってはかなり重要な色であるといえそうです。

 

インターネットで調べたフラミンゴ研究によると、彼らの鮮やかな色は、繁殖に大きな影響を与えているみたいです。

 

野生のフラミンゴは3~4月にその美しさが一斉に増し、求愛活動に入ります。

 

ちなみに飼育されているフラミンゴはエサに気を付けないと、だんだん赤くなくなる。

 

赤くないフラミンゴは恋愛において失敗する確率が高いという研究も見つけました。

 

なお、フラミンゴの赤は相手を見つける段階だけでなく、恋愛関係を維持する上でも大切とのことです。

 

フラミンゴミルクをフラミンゴヒナに与えすぎて自身の赤色が薄れてしまったフラミンゴがペアフラミンゴに振られてしまったという悲しいエピソードを発見しました。

 

夫婦においても、いつまでもときめきは大切。

 

「釣った魚にもエサを与えなさい」と聞きますが、フラミンゴの世界でも美しさを維持することが夫婦円満の秘訣であるということでしょうか。

 

フラミンゴは一本足で立っています。

 

野球のピッチャーの投球モーションを「フラミンゴみたい」とたとえた歌がありますけど、よくそんなことを思いつくなと感心した記憶があります。

 

ホームラン王の王選手のバッティングフォームは「一本足打法」と呼ばれてますけど、おそらくフラミンゴからヒントを得たわけではないでしょう。

 

研究によると、フラミンゴが片足で立つのは、水に体温を奪われないためだそうです。

 

確かに、両足でつかるよりも片足で使った方が身体は冷えにくいです。

 

「冷えは万病の元」といわれるように、恒温動物の私たちにとって体温維持は健康に直結します。

 

真夏にガンガン冷房を効かせた部屋でガリガリボーイを食べる。

 

真冬にほかほかコタツのもぐってハーゲンダッツを食べる。

 

文明の利器をふんだんに活用するそんな行動は、脳みそ的には気持ちのいいことですが、身体的には気持ちのいいことではありません。

 

片足で立つフラミンゴが私のそのようなふるまいを知ったら、人間はなんて愚かなのだろうと考えるかもしれません。

 

自分から進んで愚かになれるところが人間の長所なのかもしれませんが。

 

(1592字、原稿用紙4枚と13行)

 

おわりに

KKc
お読みいただきありがとうございました。

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