目次
あらすじ
大泉洋の初主演小説。
出版業界の苦しみ・闇が牙を剥く!
まるで騙し絵を観ているかのような大どんでん返しは果たしてあるのか!?
感想
大泉洋が単行本の表紙なのでびっくりして手に取ってしまった。
そういう人は多いのではなかろうか。
たぶん、大泉洋のファンはけっこう多い。
彼はとにかく面白い。
私は彼のことを天性のコメディアンだと思っている。
大泉洋が話しているだけで、話している内容を問わず、無条件に笑ってしまうときがある。
これはもはやファンであるというよりむしろ恋なのではとかすかに思うところもあるけれど、それはまた別の話。
さて、彼のいいところは「小物感」だと、誰かが言っていたが(誰が言ったか忘れてしまったけれど、えてしてそういう批評の方が的を射ていることが多い)私は全面的にその説を支持します。
たぶん私たちは大泉洋の溢れ出す小物感に自分の姿を重ねて安心し、大泉洋の口から流れ出す小物トークに首肯し、大泉洋の一挙一足に自分の姿を重ね、ほっこりしてしまう。
そんな彼が表紙になっている「だまし絵の牙とは、どのような内容の本なのか?と調べてみると、どうやら彼をモデルというかモチーフというか、彼が主人公を演じていると想定して書かれた小説のようである。
だまし絵といえば、人の顔だと思っていたものが近くでよく見てみると野菜の集まったものであるとか、登っている階段を見ていると思ったら降りている階段なんのかこれは?と思ってしまったり(これは普通かも。階段は登りであり降りというのが本質)……。
だまし絵とは第一印象と第二印象、というかその後の印象が約180度違う、であったり、見る人によって受けるイメージ、解釈、モチーフについての理解が2種類あるいはないしは3種類に分かれるような絵だと私は理解しています。
ちなみに、単行本の表紙もだまし絵チックなので、機会があったらまじまじ眺めてみると楽しいかもしれません。
おわりに
カドカワのサイトで試し読みができます。作者と大泉洋のコメントも掲載されています。気になった方は下記リンクからどうぞ。
https://www.kadokawa.co.jp/product/321603000168/
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