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勝負は雑談の前からすでに始まっている
<仕事も人間関係も、すべてはコミュニケーションから始まるのに、「雑談」を大事にしている人が少ない。これは、とてももったいないことだと思う。>
あなたは「雑談」を大事にしていますか?
たとえば最近私はKindleを買ったのですが、それを友人に話したところ「場所をとるのではないか?」と心配されました。
(この人はどうやらA4くらいのデバイスをイメージしているな)と思ったので右手を差し出して「手のひらサイズさ」と答えました。Kindleは思ったより小さい。そして軽いです。
にっこりする私と対照的に友人は目を見開きました。
「デカくないか!?」
(何を言っているんだ?)と私は思いました。
「いや、iPadとかよりは小さいと思うけど」
「当たり前だろう」
「?」
「それにしてもデカいな……」
こういうやりとりを何度かして、もしかして私たちは勘違いをしているのでは、という考えに到りました。
「Kindleの話だよね?」
「金魚の話だろ?」
以上、ここまで「雑談」です。
と、いうように雑談をするときは、人は話以外のことを重視することもありえます。
この場合は相手にとって私が「電子書籍を読む人」ではなく「金魚を飼うような人」とみなされていたことが、聞き間違いの主な原因であると考えられます。
本書には雑談の内容についてのアドバイスはもちろんですが、それ以外にも身だしなみ・服装や声の出し方・話し方などのノウハウを紹介しています。
雑談相手に「この人はいい感じの人だ」と思ってもらえたのなら、その後の雑談、さらにはその後の人間関係もうまくいく可能性が高い。
勝負は雑談の前からすでに始まっていると言っても過言ではないでしょう。
考えてみると、この書評も書く前から勝負は始まっているといえますね。
(767字)
作品情報
著者:安田正