目次
内田樹『邪悪なものの鎮め方』文春文庫
草食系男子の生存戦略の基本は「様子見」である。
デタッチメントと言ってもよいが、別に決然として現実に背を向けているわけではない。「洞ヶ峠で様子見」である。世の中の帰趨が決まってから、自分の行き方をそれに合わせるつもりでいるのである。見た目の軟弱さとは裏腹に、かなり冷徹で計算高い生き方と言わねばならない。
(300頁)
石井貴士『1分間文章術』に学ぶ
冒頭で内田樹の文章を引用したのは理由があります。
石井貴士『1分間文章術』を読んだからです。
あまり説明になっていませんね。詳しく説明申し上げます。
石井貴士『1分間文章術』は、文章の上達について書かれた本です。
目玉となっているのは「文章が最速で上達する3つのステップ」です。
最速で上達、したいですね。
またこれは、自分が憧れる作家の「書き写しトレーニング」とも呼ばれています。
文章が最速で上達する3つのステップ
1.「こうなりたい!」と思う作家を決める
これは簡単ですね。
自分が(こうありたいな)と思う文章を書いている作家の本を手元に用意するだけです。
私は内田樹か森博嗣か外山滋比古か星新一か太宰治か村上春樹か悩みましたが、内田樹にしました。いま現在読んでいるのが『邪悪なものの鎮め方』だったので。
2.1で選んだ作家の文章をそのまま書き写す
簡単ですね。
誤字・脱字に注意しながらパソコンや紙に文章を写し取っていきます。
これが記事の冒頭で内田樹を引用した理由です。
文章の内容が記事に関わりがあったのではなくて、文章を引用することそれ自体が記事に関わりを持っていたのでした。
とくに「草食系男子」について何かを主張したかったわけではありません。自分が線を引いたところの中で、おさまりがよいものを書き写しただけです。
3.自分で文章を書いてみる
簡単ですね。
私がいまやっていることです。
そう。
この記事は「引用(書き写し)→記事を書く」という流れをすることで、文章のトレーニングをしつつ記事も仕立て上げられるという、一石二鳥の企みでした。
『1分間文章術』では<「いい文章」が本当にスラスラ書ける!>と大絶賛されていました。
文章が上手くなったかどうかは自分ではよくわかりませんが、最初から今までスラスラ書くことができました。
その点においては、多少文章力がついたのかもしれないと思いたい次第です(なんてポジティブ!)。
おわりに
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