『0ベース思考』800字書評

フリーク(イカすやつ)のように思考せよ

KKc
スティーヴン・レヴィット、スティーヴン・ダブナー(櫻井祐子訳)『0ベース思考』の800字書評です。

 

 いま世界一読まれている思考法の本のようです(語呂が悪いな)。

 

 思考を速く、鋭く、クリアに、すっきり、シャープに、スピーディにすることができる考え方を紹介しています。本書の思考法を使えば、こんなに形容詞(形容動詞?)を並べなくとも、ズバッと明快に要点だけを簡潔に言うことができると思います。私はまだ未熟(とほほ)。

 

 <すべてのバイアスをゼロにして考えろ>
 これが本書で繰り返し述べられていることです。

 

 バイアスとは、「よけいなこと」です。思い込みや先入観、決め付けなど。それらを無くすことがゼロベース思考のはじまりです。ぐちゃぐちゃに絡まったコンセントのようになっている状況をシンプルにすることがスタートになります。「~と一般に言われている」とか「~ってこういうもんでしょ?」という非科学的な物事を除くことです。べつにAB型だからといって奇人変人ばかりの世の中ではありません。

 

 (なんとなく……おかしい)と感じることを見逃してはいけません。それはきっと「科学的根拠のないこと」である可能性が高いから。そこを掘り下げていったり、そこを包括するような論理の道筋を立てたりすることが大事です。そうすることで、説得するのに困難な誰かを、なんとかすることができる(「なんとか」には各自好きな言葉を入れてください)。

 

 「知らない」だとか「わからない」という言葉を口にするのは勇気の要ることだと思うけれど(口にしなくてもいいか)、自分がわからない・納得できない・理解できないということに対しては、ゼロベースで考えることが大切です。そうすることできっと「本質」が見えてくるのでは。

 

 ちなみに原題は”Think like freak”――「フリークのように考える」。フリークとは手元の辞書によると「社会の常識から外れたイカすやつ」です。私もぜひそんな「イカすやつ」になりたいものです。

(790字)

 

作品情報

著者:スティーヴン・レヴィット、スティーヴン・ダブナー(櫻井祐子訳)

 

おわりに/h2>

KKc
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