目次
はじめに
春ですね。英語で言うとスプリング。私が観察したところ、ばねのように心がぴょんぴょんしている方がいたり、ばねのように身を屈めて後々のために力を蓄えている方がいたりします。
というわけで今回は春の本特集です。前回の増刊号からだいぶ間が空いてしまいましたが、管理人が更新を忘れていただけです。
ちなみに、書籍を紹介する順番に意味はありません。上の方で紹介する本も下の方で紹介する本も、等しくおすすめの本です。それではどうぞ。
宮沢賢治『春と修羅』
宮沢賢治の詩集。青空文庫で無料で読めます。
宮沢賢治は死後、さまざまな著作が刊行されましたが、『春と修羅』だけが彼の生前に出版されたものだそうです。
泉鏡花『春昼後刻』
ググりました。「しゅんちゅうごこく」と読むそうです。タイトルからまったくストーリーが予測できない……。
ちなみに『春昼』(しゅんちゅう)の続きとして書かれた小説のようです(今知った)。これも青空文庫で無料で読めるので、気軽な気持ちでトライしてみてください。
米澤穂信『春期限定いちごタルト事件』
上ふたつまで、けっこう昔のオカタイ感じの本を紹介しましたが、ここでやっといくぶんライトな小説が登場。米澤穂信です。
登場人物が「小市民」であることを願う「小市民シリーズ」の第1弾。ちなみに夏季は「トロピカルパフェ」です(そっちもいちごタルトもどっちも食べたい)。
アガサ・クリスティー(中村妙子訳)『春にして君を離れ』
「春」の付く本ばかり見てきたのでだんだんゲシュタルト崩壊してきました。春春春春春春春春春春春春……。
原題”Absent in the Spring”からこの邦訳タイトルにしたセンスには脱帽です(くるりんぱ)。
谷崎潤一郎『春琴抄』
没後50年が経過したので、谷崎潤一郎の小説も青空文庫で読めます。
ヘルマン・ヘッセ『春の嵐』
ヘルマン・ヘッセといえば『車輪の下』や『デミアン』(タイプしたら「出見案」と返還されてびっくり)が有名ですが、こんな作品もございます。
森博嗣『四季 春』
森博嗣「四季シリーズ」の第1弾にあたります。天才が主人公。
米澤穂信の「小市民シリーズ」もそうでしたが、「春」をシリーズのはじめに据えるというのはオーソドックスなやり方なのでしょうか。
三島由紀夫『永すぎた春』
「どこからどこまでを春と呼ぶか?」は、当たり前ですが、個々人の基準によって違うと思います。千差万別。人の数だけ春の数がある。
私の基準を申し上げますと、スタートは最低気温が2桁を超えたとき、終わりは暖房器具を使わなくてもよくなったときです。
岡潔『春宵十話』
数学者・岡潔のエッセイ集です。今回取り上げた書籍のうち、小説でないのは『春と修羅』と『春宵十話』でしょうか。
【関連リンク】「岡潔の名言集めました。【春宵十話】【人間の建設】」
芥川龍之介『杜子春』
(どこが「春」の本だよ!)と自分でも選んだ理由を忘れていました。『杜子春』は主人公の名前ですが、末尾に「春」と入っていたのでした(ストーリー自体はぜんぜん春に関係がない)。
【関連リンク】「芥川龍之介『杜子春』【読書感想文】あらすじ付―愛は金で買えない」
おわりに
今回は「春」と名の付く本を集めてみました。
面白そうな本・興味がわいた本がありましたら書店やアマゾン、青空文庫などでチェックしてみてください。
記事に対する感想・要望等ありましたら、コメント欄かTwitterまで。
では、よい読書を。
すごい、春がいっぱいですね!
私の我儘を聞いていただいて申し訳ないとは思いますが、それよりもありがとうございます!
色々読んでみようと思います。
作っていて楽しかったです(笑)
自分ではこういう記事は思いつかないので、助言くださりありがとうございました。
「羊と鋼の森」が本屋大賞ですよ!
読むのが楽しみになってきました!!
本当ですね! びっくりです!
『春琴抄』を読みました。
春は関係ありませんね、春琴は人の名前です。
超ワガママでドsのツンツンお嬢様と、それに使えるドm男のラブストーリーでした。
句読点が少なくて読みにくいですが、面白かったです。
あ、季節としての春ではないのですね。人名でしたか。
まさかのラブストーリー! 気になりますね。