『飛ぶための百歩』読書感想文|ボーイ・ミーツ・ガール

あらすじ

目の見えない少年・ルーチョは

無口な少女・キアーラと出会う。

出会いこそ人生の宝探し。

失明しても、少年はいつか少女の夢を見つめる。

 

読書感想文(1200字、原稿用紙3枚)

KKc
「ボーイ・ミーツ・ガール」

ルーチョは5歳の時に視力を失っています。

 

私は本もゲームもスポーツも好きなので、目が見えなくなるのは困るなと思いました。

 

本は音声で読んでくれるアプリを知っています。

 

家に置いてあるアレクサに「蜘蛛の糸読んで」と頼むと、はきはきと朗読してくれます。国語の授業でも使いたくなります。

 

スポーツは見えなくてもできるスポーツを知っています。パラリンピックを見ていると、目を使わなくてもすごい記録を出す選手がいっぱい出てきます。

 

でも、残念ながら、ゲームは視覚がなくても楽しめるものを知りません。マリオなんか、画面がなかったらどうやって楽しめばいいのか想像もできません。

 

こんなことを考えながらだらだらと夏休みを送っている私に対して、ルーチョはとてもたくましく生きています。

 

目が見えなくても鼻や耳、あとはカンを使って、人の助けを借りないで生きていられるよう努力しています。

 

私だったら怖くて、自分一人で山登りをしようなんてとても思いません。

 

彼は「失明している」という「人に頼ってもいい」大きな理由を持っているのですが、使おうとはしない。

 

たとえば今、両手を骨折してしまったとしたら、私は夏休みの宿題を堂々と出さない自信がありますが、ルーチョだったら口でシャーペンをくわえてでもやりとげるような気がします。

 

たとえば今、両耳が聴こえなくなってしまったとしたら、私は「指示が聴こえないから」といってラジオ体操を堂々とやらない自信がありますが、ルーチョだったらタイミングと順番を覚えてしっかりやりとげるような気がします。

 

そんな意思の強さを最初は感じました。

 

ルーチョは「目が見えなくても見える人と同じように生きられる」という誇れるものが欲しかったのだと思います。

 

でも、キアーラと一緒にワシの事件に立ち向かうことで、彼は変わりました。

 

彼は自分だけで生きる強さよりも、誰かと一緒に生きる強さを知りました。

 

大切なのは、彼女とあの日出会えたことです。

 

誰かに頼ることは、はずかしいことじゃなく、心がときめくような、自分が成長するきっかけになるのだな。

 

「出会いは人生の宝探し」と歌った音楽がありますが、『飛ぶための百歩』はまさにそれだな、と思いました。

 

これからの人生、私にもきっといろんな出会いがあると思いますが、彼らのようなあざやかな出来事を期待して、いくつものドアをノックしていこうと思いました。

 

(997字、原稿用紙2枚と18行)

 

おわりに

KKc
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